子供たちの進学を機に、アパートから新築住宅への移住を計画されているご夫婦も多いのではないでしょうか。
いざお風呂選びとなると、家族構成やライフスタイル、予算など様々な要素を考慮する必要があり、何を基準に選べばいいのか迷ってしまうことも多いと思います。
本記事では、後悔しないお風呂選びのためのポイントを詳しく解説していきます。
ぜひ、新築住宅のお風呂選びの参考にしてください。
《目次》
・注文住宅のお風呂選びの重要性
・家族構成に合わせたお風呂の広さ
・ライフスタイルに合わせた機能
・デザインと素材
・後悔しないメーカー選び
・まとめ
■注文住宅のお風呂選びの重要性
注文住宅を建てる際、間取りや内装、外構など様々な要素にこだわりたいものです。しかし、その中でも特に重要なのがお風呂選びです。
お風呂は、毎日家族がリラックスして過ごす大切な空間であり、健康維持にも重要な役割を果たします。その他「温熱作用」「静水圧作用」「浮力作用」「清浄作用」など様々な効果が期待される重要な場所です。
注文住宅のお風呂は、後から変更することが難しいため、慎重に選ぶことが重要です。
・温熱作用
疲労回復、快眠、リラックス、神経痛改善、腰痛・肩こり緩和 など
・静水圧作用
足のむくみ解消、疲労回復 など
・浮力作用
リラックス、腰痛の緩和 など
・粘性、抵抗性作用
生活習慣病の改善 など
・清浄作用
肌の健康の保持 など
■家族構成に合わせたお風呂の広さ
注文住宅で後悔しないお風呂選びをするためには、家族構成に合わせた広さを選ぶことが重要です。ここでは、家族構成別の理想的なお風呂の広さ、広さによって変わるメリット・デメリット、スペースの有効活用方法について解説します。
・家族構成別の理想的なお風呂の広さ
・1人暮らし・夫婦2人暮らし
1坪~1.25坪程度が一般的です。洗い場と浴槽がゆったりと使える広さが理想です。
・夫婦+子供1人
1.25坪~1.5坪程度がおすすめです。洗い場が広く、子供と一緒に入浴しやすい広さが理想です。
・夫婦+子供2人
1.5坪~2坪程度が理想です。洗い場と浴槽が広く、家族全員でゆったりと入浴できる広さが理想です。
・広さによって変わるメリット・デメリット
お風呂は広さによって、それぞれメリット・デメリットがあります。
家族構成やライフスタイルに合わせて最適な広さのお風呂を選びましょう。
狭いお風呂 (1坪以下)
・メリット
掃除がしやすい: 狭い空間のため、掃除に時間をかけずに済む。
ランニングコストが安い: 少ないお湯で済むため、水道光熱費を抑えられる。
省スペース: 限られたスペースにも設置できるため、土地や建物のコストを抑えられる。
・デメリット
複数人で入浴しにくい: 狭い空間のため、家族全員で入浴するのは難しい。
ゆったりとくつろげない: 窮屈な空間でリラックスするのは難しい。
浴槽の選択肢が少ない: 設置できる浴槽のサイズが限られる。
標準的な広さ (1坪~1.5坪)
・メリット
掃除がしやすく、ランニングコストも比較的安い: 狭いお風呂よりは掃除に時間と労力がかかり、広いお風呂よりは水道光熱費を抑えられる。
家族2人であればゆったりとくつろげる: 夫婦や親子2人であれば、十分な広さでお風呂を楽しめる。
浴槽や設備の選択肢が豊富: 様々なサイズや機能の浴槽や設備を選択できる。
・デメリット
家族構成によっては少し狭く感じられる: 子供がいる家族や、複数人で入浴する機会が多い場合は、狭いと感じる場合もある。
バリアフリー化が難しい: 狭い空間のため、バリアフリー設備を設置するのが難しい場合もある。
広いお風呂 (1.5坪以上)
・メリット
複数人で入浴してもゆったりとくつろげる: 家族全員でゆったりと入浴できる広さ。
バリアフリー化しやすい: 広い空間のため、手すりの設置などバリアフリー化しやすい。
高級感のある空間を演出できる: 広々とした空間は、高級感のある浴室を演出できる。
リラックス効果が高い: 広い浴槽でゆっくりと浸かることで、よりリラックス効果を得られる。
・デメリット
掃除が大変: 広い空間のため、掃除に時間と労力がかかる。
ランニングコストが高くなる: 多くの お湯 を使うため、水道光熱費が高くなる。
スペース確保が必要: 広いスペースを確保する必要があるため、土地や建物のコストが高くなる。
■ライフスタイルに合わせた機能
注文住宅で後悔しないお風呂選びをするためには、家族のライフスタイルに合わせた機能を選ぶことが重要です。ここでは、毎日のお風呂時間を快適にする機能、リラックス効果を高める機能、節水・節電機能、最新の機能・設備について解説します。
毎日のお風呂時間を快適にする機能
・追い焚き機能
いつでも温かいお風呂を楽しめる機能です。帰宅後すぐに温かいお風呂に入りたい方や、小さなお子様がいるご家庭におすすめです。追い焚き機能には、保温機能と自動保温機能の2種類があります。保温機能は、設定温度を一定時間維持する機能です。自動保温機能は、設定温度を一定に保ち、必要に応じて追い焚きを行う機能です。
・自動保温機能
設定温度を一定に保つので、温度調節の手間がない機能です。忙しい方や、温度調節が苦手な方におすすめです。自動保温機能には、2つのタイプがあります。1つ目は、設定温度に達した後、一定時間おきに追い焚きを行うタイプです。2つ目は、温度差を感知して自動的に追い焚きを行うタイプです。
・節水機能
節水シャワーヘッドや泡沫ユニットで、水道代を節約できる機能です。環境への配慮や家計への節約を考える方におすすめです。節水シャワーヘッドは、水流を細くしたり、空気を含ませたりすることで、水の使用量を減らします。泡沫ユニットは、蛇口に取り付けることで、水に空気を含ませて節水効果を高めるものです。
・換気、乾燥機能
カビや臭いを抑制し、清潔な浴室を保てる機能です。カビや臭いが気になる方や、掃除の手間を減らしたい方におすすめです。換気機能は、浴室内の湿気を排出し、カビや臭いの発生を抑えます。乾燥機能は、入浴後に浴室を乾燥させ、カビや臭いの発生を抑制します。
・浴室暖房機能
冬場でも暖かく快適な浴室空間を実現できる機能です。寒い冬でも暖かくお風呂に入りたい方におすすめです。浴室暖房機能には、主に3つのタイプがあります。1つ目は、天井に設置する電気式ヒーターです。2つ目は、床に設置する温水式パネルです。3つ目は、壁に設置する輻射式パネルです。
■リラックス効果を高める機能
・ジェットバス
マッサージ効果で、疲労回復や血行促進に効果がある機能です。日頃から疲れを感じている方や、体を温めたい方におすすめです。ジェットバスには、様々な種類があります。首筋や肩、腰など、特定の部位をマッサージできるタイプや、全身をマッサージできるタイプなどがあります。
・マイクロバブル
肌の汚れを落としやすくし、美肌効果が期待できる機能です。美肌を意識している方や、肌の弱い方におすすめです。マイクロバブルは、通常の泡よりも細かい泡です。毛穴の奥に入り込み、汚れを吸着して落とします。また、血行促進効果も期待できます。
・アロマ機能
好きな香りでリラックス効果を高めることができる機能です。リラックスしたい方や、アロマテラピー好きな方におすすめです。アロマ機能には、アロマオイルを直接浴槽に入れるタイプや、アロマカートリッジを使用するタイプなどがあります。
・音楽機能
音楽を聴きながら、ゆったりとくつろげる機能です。音楽好きな方や、リラックスしたい方におすすめです。音楽機能には、浴室用スピーカーにBluetoothで接続するタイプや、浴室にスピーカーが埋め込まれているタイプなどがあります。
・テレビ機能
お風呂でテレビを見ながら、情報収集や娯楽を楽しめる機能です。テレビ好きな方や、入浴時間を有効活用したい方におすすめです。テレビ機能には、防水テレビを設置するタイプや、浴室用モニターに接続するタイプなどがあります。
■デザインと素材
注文住宅で後悔しないお風呂選びをするためには、デザインと素材選びも重要なポイントです。ここでは、好みに合わせたデザインの選び方、浴室の雰囲気を左右する素材、掃除のしやすさや耐久性について解説します。
好みに合わせたデザインの選び方
・浴室全体のイメージを統一する
壁、床、天井、浴槽、洗面台など、全体のバランスを考慮しましょう。例えば、壁と床を同じ色で統一すると、落ち着いた雰囲気になります。また、浴槽と洗面台を同じ色で統一すると、モダンな雰囲気になります。
・アクセントカラーを取り入れる
アクセントカラーを取り入れることで、空間を引き締めることができます。例えば、壁の一部に濃い色を取り入れたり、浴槽や洗面台を鮮やかな色にしたりすると、空間が引き締まります。
・照明にこだわる
照明を変えるだけで、浴室の雰囲気がガラリと変わります。リラックスしたい場合は、間接照明や暖色系の照明がおすすめです。逆に、明るく活発な空間にする場合は、直接照明や白色系の照明がおすすめです。
・モデルルームやショールームを参考にする
実際に実物を見ることで、イメージがより具体的になります。モデルルームやショールームでは、様々なデザインや素材のお風呂を見ることができます。実際に体験することで、自分がどのようなお風呂にしたいのか、より明確になります。
浴室の雰囲気を左右する素材
壁
タイル、パネル、クロスなど、様々な素材があります。
・タイル
高級感があり、耐久性が高い。目地が汚れやすい。
・パネル
掃除がしやすい。デザインの種類が少ない。
・クロス
デザインの種類が豊富。耐久性が低い。
床
タイル、大理石、木目調パネルなど、様々な素材があります。
・タイル
滑りにくい。掃除がしやすい。
・大理石
高級感がある。滑りやすい。
・木目調パネル
温かみがある。水に弱い。
天井
パネル、クロスなど、様々な素材があります。
・パネル
掃除がしやすい。カビや汚れに強い。
・クロス
デザインの種類が豊富。カビや汚れに弱い。
浴槽
人工大理石、FRP、鋳物ホーローなど、様々な素材があります。
・人工大理石
掃除がしやすい。保温性が高い。
・FRP
軽量で安価。耐久性が低い。
・鋳物ホーロー
保温性が高い。耐久性が高い。
洗面台
陶器、人造大理石、ホーローなど、様々な素材があります。
・陶器
傷に強い。汚れが落ちにくい。
・人造大理石
掃除がしやすい。高級感がある。
・ホーロー
汚れが落ちやすい。傷つきやすい。
掃除のしやすさや耐久性
掃除のしやすい素材を選ぶ: 浴室はカビや汚れが発生しやすい場所なので、掃除のしやすい素材を選ぶことが重要です。
壁: パネル、クロス
床: タイル
天井: パネル
浴槽: 人工大理石
洗面台: 陶器、ホーロー
耐久性の高い素材を選ぶ: 浴室は毎日使う場所なので、耐久性の高い素材を選ぶことが重要です。
壁: タイル
床: タイル
天井: パネル
浴槽: 鋳物ホーロー
洗面台: 陶器、ホーロー
■後悔しないメーカー選び
注文住宅で失敗しないお風呂選びをするためには、後悔しないメーカー選びも重要なポイントです。ここでは、自分に合ったメーカーの見つけ方、アフターサービスも重要な点について解説します。
自分に合ったメーカーの見つけ方
・予算
予算に合ったメーカーを選ぶことが重要です。メーカーによって、価格帯は様々です。
・機能性
必要な機能が搭載されているメーカーを選ぶことが重要です。節水機能、保温機能、ジェットバスなど、様々な機能があります。
・デザイン
好みのデザインのメーカーを選ぶことが重要です。モダンなデザイン、和風デザイン、ヨーロピアンデザインなど、様々なデザインがあります。
・評判
評判の良いメーカーを選ぶことが重要です。実際に利用している人の口コミや評判を参考にしましょう。
・ショールーム見学
ショールーム見学は必須です。実際に実物を見て、使い勝手や雰囲気を確認しましょう。
アフターサービスも重要
・保証期間
保証期間が長いメーカーを選ぶことが重要です。万が一故障した場合でも、安心です。
・修理対応
修理対応が迅速なメーカーを選ぶことが重要です。故障した場合、すぐに修理してもらいたいものです。
・メンテナンス
メンテナンスがしやすいメーカーを選ぶことが重要です。定期的なメンテナンスは必要です。
■まとめ
毎日使う空間だからこそ、家族のニーズに合った機能を選ぶことが重要です。小さなお子様がいるご家庭であれば、追い焚き機能や自動保温機能は必須です。また、日頃から疲れを感じている方であれば、ジェットバスやマイクロバブル機能でリラックス効果を高めるのも良いでしょう。
理想のお風呂を実現するためには、業者とのコミュニケーションが重要です。希望や要望をしっかりと伝え、業者と二人三脚で理想のお風呂を作り上げていきましょう。